「海難1890」は第39回日本アカデミー賞で2部門の最優秀賞を受賞いたしました!これからも「特定非営利活動法人 エルトゥールルが世界を救う」は、トルコと日本の時空と民族を越えた相互協力の精神をテーマとした映画製作を通して、アジアから世界平和へのアピールを発信しています。

第1話 『念願の海外赴任』

2011年08月19日 高星輝次

1984年10月、以前より希望をしていた海外赴任が現実のこととなり、成田を飛び立ちました。まだ海外旅行にすら行ったことのない私がいきなり一人で海外に赴任することとなった。4月頃から語学研修と現地で担当する業務の研修を受け、10月の赴任に備えた。

赴任先はイランの首都テヘランである。1980年からイランはイラクと交戦中ではあるが急激な進展はないだろうとの判断での赴任でした。よもやこの時、半年後に戦争が激化し命からがら逃げ出す羽目になろうとは思いませんでした。

初めて行った外国は、良くも悪くも一番思い出の国になるというが、初めての外国のテヘランは私の好きな都市となりました。テヘランはイランの北部にそびえるエルブルズ山脈の南斜面に栄えた首都です。(エルブルズ山脈の北側はカスピ海となる)エルブルズ山脈には10月に入ると雪が降り翌春まで冠雪しています。

テヘランの街にはこのエルブルズ山脈の雪解け水が豊富にあり、街路にはその水を利用しプラタナスをはじめとする街路樹がたくさん植えられています。日干しレンガでつくられた家々が並ぶ住宅地、緑豊かな公園、いつも人々の喧騒であふれる市場など、散歩にはとても楽しい街です。

約10,000台の車両をイランが購入し政府系組織が使用をしてくれており、そのユーザー組織を訪問して故障などが起きていればその対応の仕方を指導したり、車両の整備の仕方などのトレーニングを行うのが、現地での私の任務でした。

赴任に当たっては、いったんギリシャのアテネに入りそこで中近東・アフリカ市場を統括している駐在員事務所に立ち寄り、アテネの事務所員(日本人)に付き添われてのイラン入りとなった。アテネからテヘランの間はイランエアーを利用することとなる。離陸してしばらくすると、真っ黒い布(ヘジャーブ)をかぶった女性がいきなり薄汚れた(透明度の低い)コップに注がれた水のようなものを突き出してきた。

いったいどうしたものかと、付き添ってくれているアテネ事務所の方の方を見ると「スチュワーデスだよ、炭酸水の機内サービスだよおいしいから飲んでみれば」と言われた。この国では国際線のスチュワーデス(当時はスチュワーデスというのが通常の表現でしたのであえてこの表現を使います)といえどもこのような服装(ユニフォーム?)で機内サービスをするのかと最初の驚きを体験しました。

テヘラン メヘラマバードエアポートの到着。ここでは持ち込む外貨を狂いなく申告して出国時に外貨交換証明と残高がぴったり一致しないと出国できなくなるといわれて緊張してお金を数えたものでした。そして実に念入りな手荷物検査、長期に滞在するのでギチギチに詰め込んだ鞄を開けて検査を受け後で閉めるのに大変苦労をしました。

こうして香水と体臭の入り混じった匂いの中、私のテヘランでの生活が始まりました。

Elbuls_s

冠雪したエルブルズ山脈

こちらの記事は、トルコ・イタリア・ポルトガル雑貨のオンラインショップ「JUNPERIAL SHOP」様がホームページで掲載されている、『イラン・イラク戦争 奇跡の救出劇「~日本・トルコ友情物語~ -高星輝次さん編-」』から、店主のJUNKO様のご厚意により転載させていただいているものです。

人々の物語

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