「海難1890」は第39回日本アカデミー賞で2部門の最優秀賞を受賞いたしました!これからも「特定非営利活動法人 エルトゥールルが世界を救う」は、トルコと日本の時空と民族を越えた相互協力の精神をテーマとした映画製作を通して、アジアから世界平和へのアピールを発信しています。

第14話 『串本町へ』

2013年5月11日 高星輝次

2009年4月30日一緒にテヘランを逃げ回った当社営業部の服部氏の計らいで、日比谷にて当時の当社中近東営業部イラン班OB・OGの会が開催されて、その時にNHK和歌山の取材を受けました。「次のイラン戦友会は串本町で開催かな」などと軽い冗談を言っていました。

でもそれは、「できたらいいね!」であって和歌山は遠い、和歌山で開催していったい何人が集まれるのか?単なる冗談で終わって真剣に和歌山での戦友会開催などは考えてもいなかった。

2009年の12月に入って、沼田さんから驚きのメールが届いた。

2010年6月2日~6月5日にかけて、和歌山県串本町で「エルトゥールル号遭難慰霊120周年記念式典」を開催するので、わがイラン戦友会には1985年3月19日にトルコエアーでのテヘラン救出劇の時の戦友会メンバーの心境、思い出等を座談会形式で会場に来ている人達に伝えてほしいという、串本町からの依頼がきたというのだ。

この日のイベントは2部構成になっていて、一部は我々の為にトルコエアーを飛ばすことに奔走していただいた伊藤忠商事イスタンブール支店長の森永氏の講演が予定されているとのことであった。

沼田さんと対応について相談をして、とりあえず6月2日から5日の平日のイベントであるけれども行ける見込みのある方がいるのかどうか、メンバーに聞いてみようということとなった。

結局12月の段階で来年の6月に会社を3日も休んでこのイベントに参加すると言い切れる方はだれもいなかった。私はと言えば大変興味を覚え、上司に来年の6月にこのイベントに参加したい旨の相談をした。上司はなかなか話のわかる人で「元はと言えば、会社の業務出張中に起きたこと、まるっきりプライベートなことでもないので、民間親善大使として是非参加してください」ということとなった。

既に定年退職をされている沼田さんと高星の参加はほぼ確実となった、そしてもう一人服部さんが、業務の都合さえつけば参加したい。ただし12月の時点では業務の都合が付けられるかどうか見通しが立たないということであった。こうして2月の段階で、イラン戦友会からは2名ないし3名が参加できる予定という回答を串本町に送った。

串本行きを決めてから、沼田さん・服部さんと3人で何度か会って、串本町で話すことを相談したり、なによりも25年前のもう薄れかけてしまった記憶を3人で出し合い、つなぎ合わせて行った。

3月に入り具体的な日程・スケジュールなどが串本町の担当者から連絡が来るようになっていった。当初座談会という話であったが、参加可能なのは2名ということで、イラン戦友会の座談会ではなく、他の方も交えたシンポジウムという企画に変わって行った。

4月に入ると更に事情は変化し、エルトゥールル号の遭難とテヘラン救出劇の二つを映画化する構想が持ち上がってきており、この映画化を皆さんに認知していただくための、世論作り的なパネルディスカッション形式で行われることとなった。

イラン戦友会としては沼田さんが代表で参加し、冒頭にご挨拶をさせていただく時間をいただいた。沼田さんは大変でしょうが、私自身は大変肩の荷が軽くなり、串本行きを楽しみにしていた。

2010年6月2日羽田空港より、南紀白浜空港へ向かって出発です。羽田空港の32番ゲートへ行くと白浜行きの飛行機なのになぜかたくさんの外国人?どうしてこんなに外国人が多いの?と疑問を感じつつ搭乗した。そして白浜空港、空港全体がエルトゥールル号の120周年記念イベント、日本・トルコ友好120周年記念イベント一色になっていた。

出発前に串本町役場の担当者からは。白浜空港に到着後はバスが待っていますので、このバスを利用して、串本ロイヤルホテルまで来るように言われていた。失礼ながらその辺の温泉旅館の送迎バスのイメージでマイクロバスが待っているのかと思っていました。

ところが空港には、この式典関係者専用の待合室が準備され、串本町のみならず和歌山県県庁職員の方もたくさん来ていて私たちを迎えてくれた。建物の外には大型観光バスがたくさん待機していて、このバスにお世話になり一路串本町へ向かった。

串本町の南紀串本ロイヤルホテルに到着したのは21時近くなった。ここでも専用の受付が用意されていて、夜の21時のチェックインにも関わらず夕食を準備して待機していてくれた。

羽田空港でお見かけしたたくさんの外国人も一緒である。ということはこの方たちも日本・トルコ友好120周年記念イベントの参加者の様である。すごいイベントに参加したものだと、その規模の大きさを感じ始めていた。

一夜明け、ホテルの窓から外を見ると快晴である。そして昨夜は夜の到着だったので気が付かなかったが、ホテルは高台の素晴らしいロケーションに建っていた。目の前に真っ青な海がきらめき、左手には名勝橋杭岩が広がり、右手にはエルトゥールル号の遭難した島へ渡る「くしもと大橋」が見えていた。そして目の前には今日の海上慰霊祭に使われる船だろうか、自衛隊の船らしきものが待機している。

朝日の燦々と差し込む明るいホテルのレストランで朝食をいただきながら、今日のイベントへの興味が一層高まって行った。

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南紀串本ロイヤルホテルから、串本大橋を望む

こちらの記事は、トルコ・イタリア・ポルトガル雑貨のオンラインショップ「JUNPERIAL SHOP」様がホームページで掲載されている、『イラン・イラク戦争 奇跡の救出劇「~日本・トルコ友情物語~ -高星輝次さん編-」』から、店主のJUNKO様のご厚意により転載させていただいているものです。

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