2015年10月9日 高星輝次
2010年9月向山さんが開催したイスタンブールでのコンサートに参加させていただき、25年前にテヘランから私たちを救出してくれた、当時のトルコエアーの関係者の皆様と会うことができ、大変幸せな旅行をさせていただきました。
トルコから戻ってきて、11月には報告を兼ねて「イラン戦友会」を久々に開催しました。お互い25年の時の流れを感じる年齢になっておりました。
2011年2月には、この手記を書かせていただくきっかけとなったOさんとの出会いがありました。Oさんが開催する写真展に沼田さん 私も写真を展示させていただきました。その後、Oさんからネットショップにコーナーを作っていただき当時の体験などを書かせていただくこととなりました。
そして 2011年3月11日、 東日本大震災が起こりました。巨大地震そして未曽有の津波、発生が昼間ということもあり、津波にさらわれていく映像がそのままTVで中継され日本中、世界中の人達がその惨状を見ることとなりました。
この地震の時、私の息子が1か月間のトルコ周遊の旅に出ていました。学生の気楽さでドミトリーに宿泊し、延々とバスに乗ってトルコを周っておりました。そしてこの大地震のニュースをトルコのTVでました。周囲にいたトルコ人たちには「お前の家は大丈夫か?」といろいろ声をかけていただいたそうです。これもトルコ人のやさしさの表れではないでしょうか。
アメリカ軍の「友達作戦」がメディアでは良く取り上げられましたが、実は真っ先に救援に駆けつけたのはトルコだったし、原子力発電所の事故によって放射能汚染が広がるなか、最後まで被災地にとどまって救援活動をしたのもトルコだったと後日何らかの報道で知らされました。やはり偉大なる親日国、 困っている人を一人にしない文化の国トルコだと感じました。
称アマチュア音楽家の向山さんも東日本大震災を受けて早速動かれたようです。もともと計画していたコンサートを「チャリティコンサート」に変更し3月28日に和歌山で開催しました。ここにはテヘランからの邦人救出の時機長を務めた、オルファンスヨルズ機長夫妻も来日してくれて、沼田さんもコンサートに駆けつけたと伺っております。
そして向山さんのチャリティコンサートは2011年8月にも新国立劇場で開催されました。
2011年10月23日に今度はトルコ東部地震が発生する。この地震の余震では日本人ボランティアが倒壊した建物によって死亡するという不幸な事故も発生しました。このときもトルコの人達はこのボランティアの犠牲に多くの方が涙を流してくれました。
1890年のエルトゥールル号の遭難事故、そして1985年のテヘランからの邦人救出という友好の絆となるような歴史的出来事を経験してきた日本とトルコは、奇しくも2011年にお互い大地震に見舞われる形となりました。運命的なものを感じずにはいられません。
こちらの記事は、トルコ・イタリア・ポルトガル雑貨のオンラインショップ「